ミセルチカラの磨き方
ロールモデル不要論:自分らしいキャリアを築くために必要な視点とは
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。
ようやく今週は春らしい日和が続いていますね。
ベランダに飛んできた桜の花びらを見るのもちょっとうれしかったりします。スギ花粉はげんなりしますけれど。
以前から「すぐに正解を求める」という情報過多時代の傾向について何度もお伝えしていますが、時にこの「正解」には「ロールモデル」という人も含まれます。
ロールモデルは、考え方や行動を自分のお手本にしたい、目指したい人物。企業の中では、仕事やキャリア形成のお手本と言えます。優秀で責任ある役割を担い、その人らしく活き活き働いている、そんな人なら「ロールモデル」にしておきたいと企業側も思います。
女性活躍推進のために女性のロールモデルとなる人を育成しましょうと厚労省も旗振りしていますけれど、そもそも私は「ロールモデルって必要か?」と思っています。
自分のキャリアは「自分で決めてこそ」ですし、他人の真似をしても結局自分が納得できないものです。時代の移り変わりも激しいですから、以前はそれでよかったことがそのまま通じるとも限りません。
「ロールモデルとなるように育てる」という厚労省推しよりも「自分本来の力を存分に発揮した結果、ロールモデルになる」の方が自分にとっても、企業にとっても良いと思いますし自然です。
昨年2回に渡って、「女性のロールモデルがいない」という企業の女性社員向けに研修をさせていただいたことがあります。女性社員の数が男性よりも圧倒的に少ない企業です。
そこでお話ししたのは、「自分の力を存分に発揮するためにどうするか」です。
最初にお伝えしたのは力を発揮するためのブレーキ、「2つの比較」について。
1つ目は「他人との比較」。
性別、年齢、勤続年数はもちろん、企業内では勤務スタイル、給与、業務内容等、雇用形態も比較対象になります。既婚、未婚、子供の有無という家庭環境は特に女性の働き方にも関わってきますから、これも比較対象です。
他人との比較に加えて、様々な情報や他人の意見、アドバイスに振り回されて、自分の「悪いところ」「劣っているところ」に目が行きます。
2つ目は「過去の自分との比較」です。
褒められた自分、上手くいった自分、失敗した自分、ダメな自分。
「昔はあんなにできたのに今はできていない」「またあのときと同じ失敗を繰り返したらどうしよう」
いずれにしても、今の自分の「できていないこと」が基準です。
「比較が自分の力を止めている」ということに気づいていないなら、まずは気づきましょうということ。自分がダメだと思うことをスタートにすると、自分にないものばかりにフォーカスしてしまいます。
誰でも日常的に比較しがなのですが、自分で自分の力を発揮できなくする原因でもあります。
本当に自分の力を発揮するためには「心意気を明確にする必要がある!」というのは私の変わらない主張(笑)ではありますが、研修という短い時間の中でお伝え出来ることはちょっとした普段のマインドセット。
立場や役割に関係なく、誰にでもできることですから、あなたにもお伝えしておきます。
- 自分の「好き」「面白い」をあえて意識する
- 他人と比較した時に「良い悪い」のジャッジをしない
- 「ポジティブとネガティブ」に優劣をつけない
- 「自分らしさ」へのこだわりを捨てる
- 「できるわけがない」というコントロールを捨てる
このときの研修に参加されていた女性社員のお一人から、新年度に所属する部署のトップに就任されたこと、できなかった苦手なことを克服されたことのメールが届きました。
「教えていただいたことをベースに、ここまでこれて改めて感謝申し上げます」
ご自身が力を発揮され続けた結果以外の何ものでもありません。まさに「力を発揮した結果のロールモデル」になっていくのだと思います。
私にとってもうれしい新年度のスタート。
それでは、今日も1日お元気で。
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