ミセルチカラの磨き方
なぜお金持ちは「ケチ」なのか? 成功を引き寄せる資金管理の考え方
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
会社の資金を使う際、特に手元にまとまったお金があると、「この資金で新しい機械を購入したり、追加で商品を製造したりできる」と考えがちです。
例えば、今5,000万円があれば機械を導入し、1,000万円があれば商品の出荷が進むなど、資金の余裕があると、つい「買えるから買う」という選択に傾いてしまいます。
ただ、そこで少し立ち止まってみてください。
- その機械を導入することで商品の付加価値はどれくらい上がるでしょうか?
- 1,000万円かけて作った商品は、どの程度の粗利を見込めるでしょうか?
こうした問いをしっかり考えないと、安易に資金を投じることで後々の資金繰りや経営判断に悪影響を及ぼすリスクが生じてしまいます。
私たちは、手元にお金が少ないと、無駄を省くために自然と工夫やアイデアを出し、厳選して投資先を選びます。しかしながら、手元に資金が潤沢にあると、どうしても「これくらいならいいか」と気が緩みがちです。これは人間の心理として避けがたい部分かもしれません。
それでも、手元の資金が多いときほど「手元にお金がなかったら、本当にこの支出をするだろうか?」と自問することが大切です。この一瞬の問いが、無駄を防ぎ、真に必要なことに資金を集中させるきっかけになります。
お金持ちが意外とケチだと言われる理由も、彼らが「お金の残高に関わらず、同じ価値基準でお金を使う」習慣を持っているからです。
支払えるだけの資金があっても、自分の価値基準に合わないものには一切支出しない。そして、そうした基準に基づいて使ったお金はたとえ無駄になっても後悔は少なく、心から納得できるため、ビジネスの持続可能性を高めます。
お金の残高ではなく、価値基準に基づいて支出する。
そして、たとえ手元に資金が十分にあっても「本当にこれにお金を使うべきだろうか?」と一瞬でも自問自答してみる。
これを愚直に続けていけば、日々の経営においても、長期的な成長においても大きな差を生み出します。
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