ミセルチカラの磨き方
自社の商流に埋没せず、新たな流れを作ってお金の流れを変える
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
資金繰りの見込みを立てるにあたって、「どのような仕事をするのか」によって「いくらのお金が必要なのか」が変わってきます。
メーカーであれば
原材料を仕入れる
↓
商品を作る
↓
商品を販売する
↓
商品を売ったお金を回収する
というプロセスがあります。
受注生産で、先にお金をもらえる流れができていれば、資金繰りは楽になります。けれども、多くの場合、「先に原材料等の仕入れ代金を払って、商品が売れてからお金をもらう」という流れです。
それでも、すぐに売れる場合は良いのですが、売りに出しても、なかなか売れない場合は在庫になります。
在庫として会社の資産に計上した場合は、会計上は支払ったお金を費用としないので、収支としてはマイナスにはなりません。しかしながら、既に仕入代金としてお金が会社の外に出ていっているので、決算書上は赤字にはならないが、手元にあまりお金が残っていない状況に陥ります。
利益の見える化の観点からすれば
粗利(売上高総利益)=売上高ー売上原価
として、いくら儲かっているか、また、その粗利率はいくらになるかをつかむことは出発点になります。
一方、商売の性質上、一定の在庫を持たざるを得ない会社の場合は、P/L(損益計算書)上の粗利だけを見ているだけではダメ。
在庫など棚卸資産の残高もチェックしながら、ある程度の期間を持って資金繰りの見込みを先手先手で立てましょう。
特に衣料品など季節要因にある商品の場合、夏物の在庫がまだ残っている段階で秋冬物の商品を作るためのお金が必要になったりします。
もし、主力のご商売が構造的にある程度のお金を必要とするなら、
- 前払いでお金をもらえる商品やサービスはないか
- 在庫の回転率を上げるにはどこに売ったらよいか
- 在庫を持たなくても成り立つ商売はできないか
等も考えてみましょう。
あるクライアントさんは、長年の取引実績を活かして、一般よりも安く商品を仕入れられる強みを活かし、ドロップシッピングのような形で商流を作り、資金繰りの改善に役立てておられます。
お盆休みなど時間がある時に、自社の経営資源を見直すことで、資金繰り改善につながるヒントも見つかります。
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事業再生に陥った企業の共通点は、1.資金繰り表を作っていない、2.商品やサービスでいくらの利益になるのを把握していない、3.お客様から選ばれる理由を言葉にできていない、です。
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