ミセルチカラの磨き方

2024/07/05

仕事に対する取り組み姿勢はサラリーマン時代の延長線上にはなかった

カテゴリー :お客様目線

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

仕事に対する姿勢はサラリーマン時代の延長線上にはなかった
仕事を「自分以外の人に価値を提供することで対価を得ること」と定義すると、

  • 会社に勤めて社員として行う仕事
  • 起業して経営者として行う仕事

では意味合いが違います。


社員の場合は朝9時から夕方5時まで会社に来て働くことで対価として給料をもらえます。

もちろん、仕事に対する上司の評価が低かったり、会社の業績が悪かったりすると、満足のいく給料をもらえない可能性はあります。

ただ、一定の権利は法律で守られているので、価値を提供して、対価がまったくないのはレアケースです。


一方、経営者の場合、朝7時から夜11時まで毎日一生懸命働いても、自社の商品が売れないと、自分の給料も出ないこともあります。

つまり、経営者になると「価値を提供しても、お客様がその価値を評価してくれないと、まったく対価を得られない」ことがあります。


このため、サラリーマンを経て起業し、経営者になった場合、「自分はどのような価値を提供できるのか」をより意識しないと、満足のいく対価を得られません。

その際、気をつけたいのは「自分が価値があると思っていることも、お客様が価値があると評価するとは限らない」ということ。


サラリーマンだと上司の指示に従い、その意向を汲んで仕事をすることで「君は仕事ができるね」と評価されることがあります。

一方、会社経営では事前のリサーチを行わずに商品を開発すると、まったく売れなくて在庫の山が残るということが起こります。

そこで、リサーチが大事だということで

この人はウチの商品を買ってくれそうだと思ってアンケート等でいろいろと質問する
 ↓
その要望を織り込んで商品を開発する

という手順を踏んでも、最終的にその人はお金を払って商品を買ってくれないということもあります。

つまり、仮に「自分がどのような価値を提供できるのか」を自覚できたとしても、「その価値を評価してくれる人がすぐに見つかるとは限らない」のです。


このため、経営者になった際は

  1. 自分のやりたいことを愚直にやり続ける
  2. 自分のやりたくないことでも自分の中で消化してやり続ける

のいずれかを選択するか、両者のバランスを上手く取ってやるかを遅かれ早かれ迫られることになります。

しかしながら、これは理屈としては理解できても、自分の感情や会社の業績などいろいろな要素が絡んでくるので、悩むことも多いです。


サラリーマンの時は会社の評価が自分の人生にも大きく影響します。

このため、「会社は自分をちゃんと評価してくれない」と判断した際は、

・出世は諦めて割り切って仕事をする

・会社を辞めて転職(もしくは起業)する

という選択肢があります。


一方、経営者の場合は、上司ではなくお客様が最終的に評価者になる訳ですが、「お客様は自分をちゃんと評価してくれない」という判断した際には

・Aさんには評価されなくても仕方ないと割り切る

・Bさんに評価されないのはまだ改善すべきことありと捉える

という選択肢になります。

そして、この場合は「自分の提供する価値はBさんのような人にとっても必ず価値がある」と自分の中で信じ切れるかどうかが鍵です。


昨日で会社を作ってちょうど18年になりました。

やっている仕事の内容はサラリーマン時代に経験したことの延長線上にあります。しかしながら、仕事に対する姿勢はサラリーマン時代の延長線上にはなかったというのが私の実感です。


なお、幸いなことにサラリーマン時代は直属の上司が評価してくれなくても、別の人が自分の仕事振りを見ていてくれたということがありました。

しかしながら、経営者になると「自分の思いや悩みを理解してくれる上司はいない」ことに加え、「最終的な評価者になるお客様はこちらの思いや悩みにはそもそも関心がない」のが普通です。

アメリカで主要な企業の経営者には必ずコーチがいるのも、このあたりの事情が関係しているのかもしれません。

 

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