ミセルチカラの磨き方
人もモノもお金も無駄にしない!中小企業の情報活用戦略
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
会社の経営資源として人、モノ、お金、情報があげられます。
貴重な経営資源を使って、仕事を回していくにあたって、会社は人やモノにお金を使います。
経理や財務に関して言えば、
- 人:経理担当者を雇う、顧問税理士と契約する
- モノ:会計ソフトを使う、銀行のオンラインサービスを利用する
といった感じでしょうか。
では、このようにお金を人やモノに投資して、会社の資産としての「情報がアップデートされているか」という点ではどうでしょうか。
・月次決算をやって毎月試算表を作っていても、それを基に検証作業を行っていない
・前月はいつもより利益が多かったが、その要因を把握していない
・来月には銀行から借入しないと、資金が足りなくなる恐れがあるが、資料が揃っていない
という状況であれば、仕事としては中途半端な状況です。
このような場合、よくあるのは
- 人:新たに財務に強い人を採用する
- モノ:会計ソフトの他にI T企業が進めるシステムを導入する
といった動きです。
しかしながら、それでもなかなか状況が改善しないことがあります。
その最大の要因は「仕事をきちんと回していく上で会社として必要な情報をしっかりと定義できていない」ことです。
対銀行に対して提出する情報で言えば、決算書、試算表、資金繰り表、事業計画など、アウル程度形式や要件が決まっています。一方、それらの情報を形作る要素となる情報は業種や業態によって異なります。
そして、同じ製造業であっても、消費者向けの商品を作っている会社と、大きなプロジェクト毎にオリジナルの製品を製造している会社とでは、仕事を回していく上で必要な情報はかなり違います。
それゆえ、まずは「会社として何をどこまで情報として把握する必要があるのか」を明確にしておかないと、人やモノに追加でお金を投資しても、会社の資産としての情報がアップデートできない状況が続きます。
ましてや、昨今は人材不足が続く中で、「誰か優秀な人に来てもらって、今の状況をなんとかしたい」と思っても、そのようなスーパーマン的な人にタイムリーに巡り会える確率が低いです。
経理や財務はまだ汎用性が高いので、アウトソーシングを利用するという解決策もあります。しかしながら、モノづくりや建設業などで仕事を回そうとした場合、「仕事を回す上で会社として必要な情報は何か」が曖昧だと、アウトソーシングも使えない可能性があります。
年始にあたり、各業務において「仕事を回す上で会社として必要な情報は何か」をハッキリさせ、もし、その情報が会社の資産ではなく、属人的な情報に留まっているのであれば、早めに言語化して、会社の資産に転換しましょう。
特に中小企業の場合、「その情報を把握しているのは経営者だけ」というケースが少なくありません。経営者の頭の中にあるノウハウは、経営資源という観点からは情報として認識できないので、気をつけましょう。
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