ミセルチカラの磨き方
「無責任な発言」を会社の成長に活かす方法
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
今週会話が噛み合わない時の対処法について専門コラムを書きました。
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「会話が噛み合わない時は意味と意図の視点から改善を重ねる」
念頭にあったのは、主に1対1で会話するシーンでした。
一方、複数の人が参加する打ち合わせの場合は「Aさんとは上手く意思疎通ができる」けれども、「Bさんとは上手く意思疎通ができない」という状況が発生します。
人によって経験や知識も異なるので、1対1で会話する時よりも、より複雑になります。
この場合、少しでもスムーズに話を進めるためには「最初の仕切り」が大切です。
打ち合わせの目的やゴールを最初に合意しておくのはもちろんのこと、発言する際のルールを決めておくことがポイントです。
以前ある会合に参加した際、主催者の方が言っておられたのは「今日は無責任に発言してください」でした。
学生から経営者まで、いろいろな方が参加して、一つのテーマについて話をする会合だったのですが、
・思いついたことは自由に話す
・その発言についてすぐに否定しない
・発言については責任を一切負わない
といったことを強調されていました。
社内の打合せの際、よくあるのが「何も分かっていないくせにいい加減なことを言うな」と一人が言い出して、議論が紛糾することです。
営業の人は製造の詳しいプロセスを知っているとは限りません。逆に、製造については詳しい人が、営業の人が、お客様から自社の商品について、どのように言われているかを知らないことがあります。
このため、「こんな商品を作ってほしい」と言った時に、「こちらの苦労も知らずに、無責任なことを言わないでくれ!」となる訳です。
打ち合わせの内容や参加するメンバーの構成にもよりますが、「議論が多少噛み合わなくても、より良い結論を導きたい」なら、「無責任に発言しましょう」と最初に合意を取っておくことは有効です。
先のコラムの中で、「意味が伝わるように表現にも工夫し、その意図も丁寧に伝えているが、会話が噛み合わないことがある時の対応策として、「論理的な矛盾をつく」ということを書きました。
これを前述の社内の打ち合わせとの関連で結びつけると
最初に「無責任な発言をしましょう」ということで合意を取っておく
↓
途中で「何も分かっていないくせにいい加減なことを言うな」という発言が出る
↓
最初に合意したことと矛盾するので、その旨を指摘する
↓
議論が紛糾するのを防げる
ことになります。
「論理的な矛盾」と聞くと、難しいと感じられるかもしれません。しかしながら、先に合意したことに反する言動は論理的に矛盾のあることの一つです。
せっかく複数の人が参加して打ち合わせするのであれば、話が噛み合わずに、議論が紛糾するのはすごくもったいないこと。無責任な発言をOKとすることは参加者が安心して発言できる場づくりにもなります。
まもなく新年度が始まります。打ち合わせのルールを見直して、社員の知見をできる限り、会社の成長に活かしましょう。
「仕事のやり方をいろいろと見直したい」とお考えであれば、お気軽にお問い合わせいただければ嬉しく思います。
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