ミセルチカラの磨き方
窓際族を生み出す構造を改めて会社と社員の成長につなげる
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
Windows2000と言えば、マイクロソフトのOSがすぐに頭に浮かびます。
一方、「窓際族なのに年収2,000万円もらっている」人たちを指す意味でも使われていることを最近になって知りました。
大手商社など平均給料が高い会社の中には、そのような人達がいるそうです。
それだけ会社に余裕がある証拠とも言えそうですが、中には60歳など一定の年齢を超えると、年収が一気に下がるケースもある模様です。
最近は「賃上げをいかに実現する」かが毎日のように話題に上っています。
一方で、若い人が給料が高くて福利厚生等が充実しているけれども、自分の成長が感じられない場合には転職するケースも増えています。
仕事においてお金は大きなインセンティブになります。しかしながら、お金だけで判断する人は、どんなに良い条件を提示しても、より高い年収を提示する企業に移っていきます。
これらを踏まえると、Windows2000に相当する社員を雇う余裕はない中小企業の場合は「窓際に座って何もしない社員をどうやったら生み出さないか」をより真剣に考えて手を打つ必要があります。
この点、経営者の中には「ウチにはそんな不真面目な社員はいない」と反論される人がおられるかもしれません。
けれども、客観的な立場から社員が取り組んでいる業務の内容を精査していくと
「その仕事、本当にやる必要ありますか?」
「それよりも、もっと優先度の高い仕事をやった方が良いのでは?」
と思える仕事が必ず見つかります。
それは、会社の価値向上への貢献度や社員の成長という点では、窓際に座ってぼぉーと半日過ごしているのと変わりません。
そして、実際には社員は一生懸命に自分の仕事に取り組んでいるだけにかえってやっかいで、問題がなかなか表面化しません。
そのような事項を指摘すると、経営者からは「彼(彼女)にはこれ以上の仕事を任せるのは無理です」という回答が時々返ってきます。
しかしながら、経営者が過去の経験を元に「彼(彼女)には無理」と決めつけることは、ある意味「社員が成長する機会を奪っている」ことにもなります。
賃金アップに自ずと限界がある場合には
- 現在取り組んでいる仕事の内容ややり方を見直す→ムリ、ムダ、ムラのある仕事は思い切って止める
- 属人的な仕事の知識やノウハウはできる限り社内で情報を共有し、会社の資産にする
- たとえ一時的に生産性が落ちても、社員の成長につながる仕事をやらせてみる
ことに取り組みましょう。
少子化が進む中、人材確保は益々難しくなります。だからと言って、会社が社員に擦り寄り過ぎると、長期的には会社の価値を下げる結果になります。
良かれと思って取り組んでいる施策が会社にとっても、また、そこで働く社員にとっても、成長を奪うきっかけとなるのはすごくもったいないです。
なお、会社が良かれと思って取り組んでいることは社内で自律的に修正するのはかなり困難。
私は公認内部監査人(CIA)の資格を持っており、会社の業務の中に隠れている問題点を見つけるのを得意としております。2024年に向けて業務を見直して、さらなる成長に繋げていきたいとお考えであれば、お気軽にご相談ください。
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