ミセルチカラの磨き方
歌うことの原点を確認できた尊い機会に感謝です!
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。
ここ数日また暖かな気温が続いていますが、今週の日曜日は本当に寒かったですね。
そのとっても寒かった日、私は母が暮らす介護ホームで歌のコンサートをさせていただきました。
入居者のみなさんのためのレクリエーションとしてボランティアの方によるいろんなお楽しみがあるのですが、私は今回が2度目。9月の予定がコロナのクラスター発生で延期され、ようやくの開催となりました。
ホームの入居者は80名ほどいらっしゃいますが、ほぼ女性。さすが女性は長生き!男性は1割にも満たないかんじです。
ちょっと大きめのライブハウスくらいの広さにおばあちゃんたちがどぉ~んと勢ぞろいしている光景は圧巻というか、圧倒されてしまうくらいです。
圧倒されるのは人数だけではありません。
おばあちゃんたちはめちゃくちゃ大きな声で歌う!
私が歌うのに合わせて歌うのはもちろん、始まる前から歌うおばあちゃんも…笑。
自ら歌って楽しめる人はもちろんのこと、まったく表情がなかった人にも笑顔が溢れ、まったく身動きしない人も手拍子をする。
入居者最高齢、99歳のおばあちゃんはほとんど寝ていることが多いそうですが、とびきりの笑顔で手拍子してくださっていました。
「どう見ても志村けんの東村山音頭でしょ」っていう手拍子のおばあちゃんには私が笑いそうになりました。
それにしても…音楽の力ってすごい!
声高らかに歌うおばあちゃんを見ていると、80年、90年と人生を積み重ねてきた中で、歌はその人生と共にあったということを実感します。脳梗塞の後遺症で話すことが不自由になった母も歌は歌えますから、歌の力は計り知れません。
童謡や懐メロに私のオリジナル曲もちょこっと、おしゃべりして笑って大いに盛り上がった1時間。私が歌うことの原点を確認するような時間にもなりました。
「また来てね」「次も楽しみにしてます」という声に励まされる一方、「時は確実に流れている」ということも突き付けられました。
前回歌わせてもらったとき、一番大きな声で歌ってMC中の会話に積極的に参加していた元気なおばあちゃんも、私の手を握ったまま離さずに涙を流して喜んでいたおばちゃんも、今回その姿はありませんでした。
都合が悪かったのか、ご病気なのか、旅立たれたのか… 理由はわかりません。
でも、目の前で聴いてくださっている方たちにとって、「もしかしたら私の歌が生涯の最後に聴く生の歌声になるかもしれない」と思うと、とても尊い機会をいただいていると思わざるを得ません。
目をキラッキラさせながら歌を楽しんでいるおばあちゃんたちに感謝の気持ちでいっぱいになります。
そこで頭をよぎったのは、「感謝」について。
ビジネスでも「感謝する」ということをよく言われます。でも、感謝はするものではなく自然に湧き上がってくるもの。
標語のように「感謝する」と言っているようでは本当に感謝なんかしてないってことだ…と、ちらりと思う。
コンサートを終えた帰り道、
夫に「今日の歌でどれがよかった?」と聞きました。
「う~ん…夕焼け小焼けかな」
「えっ…今日それ…歌ってないんですけど…」
今回歌ったのは「赤とんぼ」です。まぁ、出だしの歌詞はいっしょだから…勘弁しておきましょう。
では、今日も1日お元気で。
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