ミセルチカラの磨き方
経営者の固定観念や色眼鏡が会社の成長の芽をつむ恐れあり
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
経営者なら、誰しも「自分が思い描く理想の実現に向けて社員にも働いてほしい」と考えています。
しかしながら、「その理想の実現に向けて何をどこまで共有できているか」については、会社によってかなりバラツキがあります。
会社の経営理念や今期の売上目標について共通の認識があったとしても、今期の目標数字を達成するにあたって
- 誰が
- 何を
- いつまでに
- どうするのか
について、社長と部長の間、課長と社員との間で認識の違いがあったりします。
細かいことまで社長がいちいち指示しなくても、社員が自分の頭で考えて行動し結果を出すのがベスト。
ただ、人によって「ここまではできるけれど、これ以上は無理」という領域があるので、社内で行動指針や評価基準を定めても、なかなか理想通りにはなりません。
この点、大企業と中小企業とを比較して「大企業に勤めている人に比べて、ウチの社員は・・・」とぼやく経営者がおられます。
しかしながら、仕事の実務レベルで言えば、中小企業では社員数も限られているため、複数の仕事をこなさざるを得ないこともあり、大企業に勤めている人以上に優秀な人もたくさんおられます。
そして、実は優秀な社員がおられるのに、経営者が固定観念に囚われ、色眼鏡で社員を見ているために、自覚ないまま、会社の成長の芽をつんでいることもあります。
先日も、あるご提案をしたところ「(社員の)Aさんにやってもらうのはちょっと無理かも」という言葉が経営者から出ました。
そこで、私が申し上げたのは「最初から無理だと決めつけるのは、Aさんの成長の機会を奪うことになりますよ」
中小企業の場合、経営者が仕事の細かいやり方の部分まで含めて「この通りにやってほしい」と指示することが少なくありません。
そして、「言われた通りにすぐにやってくれるBさんは仕事ができる」けれど、「仕事をマイペースでやるAさんの場合はちょっと心配だ」という評価を下します。
けれども、時々接点を持つ社外の私などから見ると、「Aさんは仕事のスピードはけっして早くないけれど、自分なりに工夫して仕事を進めている」と気づくことがあります。
人手不足が深刻になる中、「優秀な人が来てくれたら、ウチももっと売上が上がるのに」と思っても、それはたいてい期待外れに終わります。
社員がまだ発揮していない能力も含めて会社の経営資源を洗い出し、自分が思い描く理想を実現するために
- 誰が
- 何を
- いつまでに
- どうするのか
について可能な限り社内で認識を統一しましょう。
過去や現在の延長線上でモノゴトを考えていると、どうしても、
「あれがダメ」
「これがない」
「それさえできれば」
といった思考に陥りがちです。
一方、「こうしたい」という理想の状況を起点とし、頭を柔らかくして発想を転換することで
「あれがある」
「これも使える」
「それならできそうだ」
と新たに気づくことがあります。
私が少し苦言を呈した前述の経営者の方も、最初は「だって、Aさんは」といった欠点をいろいろと挙げて反論されていましたが、最終的には「それならなんとかできそうです!」と言っていただきました。
私もそうですが、自分一人で考えていると、どうしても発想が偏りがちになります。その際は、定期的に第三者と対話を行うことで頭も気持ちもリフレッシュします。
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