ミセルチカラの磨き方
守破離を自分の営業スタイルに取り入れる
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「守破離(しゅはり)」は、日本の武道や芸道における基本的な教えの一つで、広く人生や経営にも応用されています。
守:基本を守る
破:守った基本を超えて新しいことに挑戦する
離:得た新しい知見や経験を自由に使いこなし、柔軟に対応する
というかんじで、「基本を守ることが大切」「基本を守ることに加えて、それを超えていることも大切」といった文脈で使われます。
武道やノウハウなど、その教えを対象にして使われることが多いのですが、対象を「自分が大切にしていること」に置き換えると、営業スタイルの構築に応用できます。
- 守:自分が大切にしていることを守る
- 破:自分が大切にしていること以外のことも取り入れてみる
- 離:自分が大切にしていることから離れて対応する
言い換えると
守:自分の心の声に耳を傾ける
↓
破:他者の意見や考え方にも耳を傾ける
↓
離:お客様の声なき声に耳を傾ける
です。
ビジネスでは我流はダメで、成功している人や上手くいっている事例から学ぶことが大事だと言われます。これは言ってみれば、前述の「破」に相当する部分です。
ビジネスの初心者の場合は、教わることも多いので素直に「破:他者の意見や考え方にも耳を傾ける」から取り組んだ方が成果が出やすいかもしれません。
しかしながら、ビジネス本などを熱心に読み、セミナーに参加したり、コンサルタントから教わったりして奮闘されている方でも、他者の意見や考え方に耳を傾けてもいま一つ上手くいかない場合があります。
その際、最初の「守:自分の心の声に耳を傾ける」に立ち戻ることで、学んだ知識やノウハウが活かせることがよくあります。
昨今のように情報が溢れかえっている中、新しい手法や最新のノウハウなどが次から次へと出てきます。
その際、「自分が大切にしていることは何か」が曖昧だと、玉石混合の情報に振り回されて、いろいろと学んでいる割には思っているような成果が出ない状況に陥ります。
そして
守:自分の心の声に耳を傾ける
↓
破:他者の意見や考え方にも耳を傾ける
して、自分の中で上手く昇華させた上で
離:お客様の声なき声に耳を傾ける
ことで、何をどのようにお客様に伝えたら良いかが分かります。
お客様は
・営業する人が何を大切にしているか
・説明される商品の特徴は何か
について興味はありません。
興味あるのは
・この営業マンは自分のことを理解しているのか
・この商品を使えば、自分の問題は解決できるのか
です。
つまり、お客様に営業する際には「関心の矢印を自分ではなくお客様に向ける」ことがポイント。
その際は、
自分が大切にしていること(心の声)や学んだ知識やノウハウからいったん離れる
↓
お客様の背中越しにお客様が見ている状況を見て感じる
↓
自分だったらどうしたいのかについて思いを馳せる
ことが鍵になります。
以前お会いしたある経営者の方は、営業では「自分を薄める」ことが大事だとおっしゃっていました。その方は自ら意識すればスキルとして「離:お客様の声なき声に耳を傾ける」ことができる感じでした。
しかしながら、不器用な私の場合はなかなかできず、きちんと順番を踏んで
守:自分の心の声に耳を傾ける
↓
破:他者の意見や考え方にも耳を傾ける
↓
離:お客様の声なき声に耳を傾ける
ことで、ようやくできるようになりました。
我流では上手くいかないこともありますが、他者の成功事例を表面的に真似してもなかなか上手くいきません。
しかしながら、ご本人が基本となる「守:自分の心の声に耳を傾ける」ことができたら、「破:他者の意見や考え方にも耳を傾ける」ことと組み合わせることで、ご自身オリジナルのやり方で「離:お客様の声なき声に耳を傾ける」ことができます。
なお、弊社でご提供している「社長専任の社外チーム」も、弊社の持っているノウハウをそのまま使うのではなく、「社長が大切にしていること」に沿ってスタマイズしていくことを心掛けています。
現在7月スタート先として3社様を募集しております。詳しくは「こちら」をご覧いただければ幸いです。
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