ミセルチカラの磨き方
感情と勘定を整えて、資金調達で直面する壁を突破する
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
資金調達する際、一つ壁となるには「因果関係と相関関係の違い」です。
数字を精緻に積み上げて、「前期は業績が悪かったけれど、今期は大幅に業績が回復します」という事業計画を作っても、なかなか相手が信用してくれないということが実際の現場では起こります。
例えば、前期の決算で、
A社:売上高/1億円、利益/500万円
B社:売上高/3,000万円、損失/▲100万円
の2社があり、両社とも今期の計画として、
売上高/1億2,000万円、利益/800万円
という同じ数字を提出してきたとします。
多くの場合、計画の実現可能性としては「A社>B社」と判断されます。そして、現実問題としてA社の方がB社よりも資金調達しやすいのは事実です。ただ、この場合も実は、「前期の決算の数字と今期の計画の数字に相関関係はあっても、因果関係はない」ということになります。
特に昨今は経営環境の変化が激しい時期。
前期にいくら売上や利益があっても、同じような数字を今期や来期に実現できるとは限りません。逆に前期の決算の数字はいま一つでも、やり方次第では大幅に売上や利益を伸ばすことも可能です。
決算書の情報だけでは相手は会社の内容を正確には把握しきれません。
このため、補足資料として
・商品別売上構成
・会社の販売計画
・他社との競合比較 etc
をもらって、詳しく分析していくことになります。
ただ、会社の分析は手間ひまのかかる仕事。将来の数字をどのように見通すかというのは大変困難です。したがって、本来では相関関係でしかないにも関わらず、「過去の業績の方が良い会社が資金調達により有利となる」現実があります。
したがって、足元の数字がいま一つの場合は
- どこまで客観的かつ論理的に説明できるか
- 会社がその事業にかける思いを数字で積上げるストーリーにどれだけ織り込めるか
が資金調達する際のポイント。
相関関係で考えがちな相手の思考を乗り越えて、「なるほど!そういうことなら、この計画も実現可能かも」という因果関係の土台に持ち込めれば、資金調達の可能性が高まります。
もし、お金の勘定を整えるという観点から、会社の更なる成長のために資金調達をお考えの方はお気軽に「お問い合わせ」いただければ嬉しく思います。
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