ミセルチカラの磨き方
仕事を任せてやらせてみることのありがたさと難しさ
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。
ソメイヨシノはすっかり散ってしまいましたが、濃いピンクの八重桜が満開を迎えようとしています。
ぽってりとした花はきれいな分、ちょっと重たそうです。
「とにかく私たちに仕事を任せてくれていた」
「まずは自分で考えてやるようにしてくれていた」
「お客さんとの会話に私たちを巻き込んでくれていた」
「何よりも楽しかった!」
先日こんな会話をしていたのは、いつも行く美容院。ここで話しているのは、以前の担当者だったKさんのことです。
Kさんは病に倒れ、残念ながら旅立ってしまいましたが、一緒に話をしていたTさんもIさんもKさんの元で腕を磨いてきた人たちです。
今から10年以上前には、二人ともアシスタントとして仕事をする毎日。思い出話に花を咲かせていた時、「Kさんのアシスタントをするのはともかく楽しかった!」と改めて気づいたようでした。
まだまだ美容師として一人前ではない頃ですから、お客様を担当させてもらえないわけです。
そんな彼らに「仕事を任せてやらせてみる」ということが、どれだけ大きなことだったでしょうか。
彼らの仕事に対してお客様が気に入らないと言えば、お叱りを受けることもあるでしょうし、やり直しをしなければならないこともあるはずです。Kさんが手を動かしてやった方が、早いし完璧にできる技術だってあったわけです。
それでも、アシスタントである彼らに仕事を任せるには「最後は自分が責任を持つ」という覚悟がKさんにはあったということです。
仕事を任せたと言いながら、何か問題があったときには当事者を叱責する人、よくいませんか?
責任を取らずに、責任を擦り付けるような人です。
Kさんはアシスタントを叱ることはありましたけれど、怒って責めるのではなく、言うことを楽しんでいるような愛ある叱り方をしていたことを思い出します。
そして何よりもKさんは、思い通りのヘアスタイルにする技術だけではなく、お客様をどのように楽しませるかという美容師としての在り方も見せていたと思います。
Kさんのやっていることは、リーダーとして目指すべきこと。
部下を信頼して仕事を任せていますか?
部下が自分で考えて仕事をするようにしていますか?
最後は自分が責任を持つ覚悟を持っていますか?
お客様を巻き込むことを見せられていますか?
この全部をできている人、そんなにいないと思います。実際にやるのは、口で言うほど簡単ではないから。
Kさんのアシスタントだったお二人も今はたくさんのお客様を担当する立場になっています。自分たちがKさんにしてもらったことを、今のアシスタントである後輩たちにしているかというと、「う~ん」となってしまいました。
かつてのKさんと同じ立場になったからこそ、それがどれだけすごいことなのかが実感できるからです。
自分達も今の後輩アシスタントに「楽しい!と思ってもらえているだろうか?」ということは、意識していなかったようですけれど、そのことに気づけたことは、これからどうするかということを考える上では大事です。
TさんもIさんも、それぞれにKさんからもらったものを別の形でつなげていってほしいと思うのは、ちょっとした母心みたいなものなのかもしれませんね。
4月です。
自分自身のリーダーとしての在り方を見直すにはちょうど良い時期であると思います。
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では、今日も1日お元気で。
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