ミセルチカラの磨き方
社長は目指す方向性を自ら実践して社員に示す
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。
今日を含めて今年もあと3日。
「あっ、ここの掃除してない」とか、「あれ買っとかないと」とか、主婦としては、なんとなく気忙しいものです。
先日「訪問看護師」として働く友人に、仕事のことを聞かせてもらいました。
彼女との出会いはマニラ駐在時。その頃から彼女のニックネームは「ナース」でしたけれど、仕事について詳しく聞いたのは初めてのことでした。
「ナースが看護師として一番大事にしてることってなぁに?」
「一番?この患者さんが自分の親だったらどうするかなって思うことかな」
もしも自分の親だったらと想像したら、「こんなことをしてあげた方がいいんじゃないか」とか、「こんなこともできるんじゃないか」と考えられるということを彼女はいとも簡単に、とってもフツーに答えていました。
「自分の親だと思ってお世話しましょう」と言われたとしても、実際の行動としてできるでしょうか?
「言うは易し、行うは難し」です。
「ナースはなんでそう思ってできるの?」
「管理者の人が一番そうしてるからね~。」
この「管理者」というのは、彼女が働いている訪問看護ステーションのトップのこと。
この方はともかく熱いハートの持ち主なんだそう。患者さんはもちろん、その家族のために24時間全力で向き合っているようです。そこで一緒に働く人たちは、一生懸命に頑張る姿を目の当たりにします。
トップとしてのその人は、働く人たちに対してもしっかり目を配っています。
患者さんの情報共有をし、ちょっと困ったことが起こっていそうな段階ですぐに声をかけ、緊急時には助け合えるようにし、いつでも話ができる職場環境を作っています。
「う~ん、なんか…その管理者の人すごいね~。」
「この人がこんなに頑張ってるから自分も頑張れるってみんなが思ってるよ。」
「自分の親だと思って看護する」を自ら実践することで、この訪問看護ステーションの目指す方向性を見せています。そして、スタッフはそれに共感し同じ方向に向かって行きます。結果として、トップを支え皆が助け合えるようになっているというわけです。
これはまさに、会社経営で目指したい姿と同じです。
しかし、こんなことはないでしょうか?
- 目指すべき方向性はあっても社長が行動で示さない
- 社員だけにやらせようとする
- 目指す方向性にお客様が不在
これでは、「この社長のために頑張る」という社員が一人もいなくても仕方がありません。
この訪問看護ステーションでは、他で断られてしまった難病の患者さんの受け入れも、トップの判断で積極的に対応しているそうです。
どれだけの患者さんやその家族が救われていることでしょうか。
ただ、管理者が頑張り過ぎていて体力的に心配だからと「業務改善」「リスク管理」を周りが自然に始めていることにも、ちょっと感動しました。
「ナースはさぁ、訪問看護師に向いてる人ってどんな人だと思う?」
「人が好きってことかな。人が好きだからこうしてあげたいってなるでしょ。」
この答えにもまたまた感動!
やっぱり大事なのは「〇〇しないといけない」じゃなくて「〇〇したい」なんですよ!
これはどんな仕事であっても同じです。
「私の話なんて役に立たないよ~」と言っていた彼女ですが、いやいや、プチ感動の嵐でした。
まだまだ書き切れないことがたくさんあるので、また別の機会にお伝えしようと思います。
今年の私のブログは、今日までです。
年末年始の寒波も心配されますが、皆さまどうぞ良いお年をお迎えください。
新しい年も引き続きよろしくお願いいたします。
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