ミセルチカラの磨き方
経営理念を1フレーズで分かりやすく伝えるとしたら
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。
10月に入っても夏の暑さもありましたが、昨日あたりからヒンヤリ秋らしくなってきました。
窓を開けると金木犀の香りが漂ってきます。
「企業理念ならありますよ」
今や企業規模の大小を問わず、「必ずあるもの」「ないといけないもの」になっていますから、多くの経営者の方が「ある」とおっしゃいます。
そうですよね…。立派な理念がありますよね…。
ではその理念、社内に浸透していますか?
社員のみなさんは、理念を言えますか?
日々の仕事と理念はつながっていますか?
こう質問してしまうと「企業理念ならあります」が一気にトーンダウンしてしまいます。
理念を社内に浸透させようとした時、私が特に大事だと思っているのは「キャッチ・フィロソフィー」です。
聞いたことないですよね…。
そりゃそうだ…私がそう呼んでいるわけですから。初めて聞く言葉だと思います。
でも、「キャッチ・コピー」ならご存じのはず。商品やサービスの広告宣伝や告知に使われる謳い文句、時には煽り文句ということもありますが、人の耳目を集めるものです。
だから、短くても心に刺さって記憶に残る!
そういうことなら、企業理念を社内に浸透させるために「ただ短いフレーズにすればよいのか?」と言うと、もちろん答えはNOです。
「キャッチ・フィロソフィー」はビジョン・ミッション・バリュー、3つの要素がそろった経営理念を1フレーズで言うものだからです。
最近私が「これは秀逸だ!」と思っている「キャッチ・フィロソフィー」があります。
メディアを通して目にしている方もいると思いますが、「もったいないをほっとけない」という花王さんのこの1フレーズです。
花王さんには「花王ウェイ」という企業理念があります。
「花王ウェイ」は「使命・ビジョン・基本となる価値観・行動原則」の4つの要素からできています。そして、この企業理念は花王グループの企業活動の拠り所。
花王ウェイは、すべての事業や社員の仕事につながっているわけですが、花王ウェイの全てをいつでも言葉にして言えるかというと、暗唱できたとしても時間がかかると思うんです。
だからこその1フレーズ「もったいないをほっとけない」です。
「消臭する柔軟剤 消臭実感」(ハミング)
「伸びヨレ戻す!」(エマール)
「清潔レベル劇的アップ!」(ワイドハイター)
これは商品の「キャッチ・コピー」です。
商品によって違う(変えなければならない)ということがわかります。
でも、「キャッチ・フィロソフィー」は違います。変わらないし、変えちゃいけないことです。
経営の拠り所に紐づいた「もったいないをほっとけない」を社内外に浸透させているってすごいな~と私はすごく感動してるんです。
だけど…この話しにピンとくる人が少ない(泣)。
商品やサービスの「キャッチ・コピーのひとつ」と思ってしまったら何の感動もないでしょうし、「大企業だからできるんでしょ」と思ってしまったら、何の学びにもなりません。
「大企業でもここまでやっている」わけですから、お手本にしない手はない!
「キャッチ・フィロソフィー」で掴むのは
- お客様の心
- 社員の心
- 未来の姿
「キャッチ・フィロソフィー」は企業理念を網羅した1フレーズで、いつでも言える、愛着を持って言えるものです。
「キャッチ・フィロソフィーならありますよ」って言ってもらえるようにしたい!
…という今朝の決意でした。
では、今日も1日お元気で。
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