ミセルチカラの磨き方

2021/05/28

理不尽な状況を乗り越えて、新規事業で新たな会社の土台を作る

カテゴリー :ステージを上げる

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

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「おととい副社長よりお話があった売上金と営業保証金の件ですが、もう一度ご検討していただけないでしょうか?」

「当社の監査法人から指摘されている事項なので、どうしようもありません」

「今になって急に約束していた追加の営業保証金を入れないなんて・・・。 しかも来月の売掛金は既存の保証金と相殺するってどういうことですか。それじゃあ困るんです」

「・・・・・・」

「こちらにとっては資金繰り上、差引き3千万円のマイナスですよ。来月の材料費だって払えないじゃないですか!」

「いずれにせよ、当社としては既に決定したことなので、いくらお願いされても無理なものは無理です!」

「今日、社長はいらっしゃいますか?」

「朝から一日外出していて不在です」

「そんな・・・ 」


これは私がベンチャー企業に勤めていた際、販売代理店である某上場企業の取締役財務部長と交わした会話です。

私にとっては大変苦々しい経験の一つですが、取引先とこのようなやりとりをしたことがあるでしょうか。

会社のビジネスモデルそのものは慶應義塾大学が関係するベンチャー企業のコンクール(SFC Entrepreneur Award)で第3位に入賞するなど、外部の方からも一定の高い評価を得ていたものでした。しかし、受賞後1年も経たないうちに資金繰りの状況は一変してしまいました。


今冷静になって振り返ってみると、3つのターニングポイントがありました。

投資家から資金調達をした時期

資金調達は私がその会社で最初にやった仕事です。事業計画書を作って投資家を回り、半年ほど時間はかかりましたが、2億円の資金を調達することができました。

大型の受注獲得に成功した時期

その後、上場企業や海外企業との業務提携の話が進み、ある大型案件の受注に成功しました。採算的にはギリギリの案件でしたが、認知度を上げるためにも会社にとしてやるべきと判断し、全社あげてそのプロジェクトに取組みました。

売上金の回収を見込んでいた時期

ようやく売上高の入金が見込めるようになった頃、いくつかの想定外の要因が重なって資金繰りが急速に悪化。取引先への支払へはおろか、私たち社員への給与の支給も滞るような状況に陥ってしまったのです。


では、私の前の勤務先が事業を継続していくために、何が足りなかったのでしょうか。

資金繰りが悪化した直接の原因は、以下の3つです。

  • 大口の売掛金の相手先が1社だけだったこと
  • 予定していたその売掛金と営業保証金の入金が 突然なくなってしまったこと
  • 販売代理店(冒頭の某上場会社)と技術提携先(ある有名企業グループの1社)がタッグを組み、同じ事業を我々を外す形で始めたこと


しかしながら、たとえどういう事態に陥ろうとも、会社は事業を続けていかなければなりません。

そして、残念ながら私のいた会社では、「会社の土台」がまだできておらず、資金管理を行う仕組みが不充分で、危機を克服するたくましさに欠けていました。

また、少人数で目の前の仕事に夢中になって取組んでいると、なかなか現実を冷静かつ客観的に見ることができません。ましてや一生懸命やっているがゆえに、事態をより楽観的に考え、見たくない現実から目を逸らせてしまう傾向があったように思います。

したがって、現実には主要な売掛金の相手先が1社だけで、その売掛金に会社の資金繰りが大きく依存しているリスクを過小評価してしまったことが、会社の経営を大きく狂わす原因になってしまったのです。


私は「前職で味わったような思いは二度としたくない」、また、「他の人にも同じような経験をしてほしくない」という思いで、自ら会社を設立しました。

どんなに素晴らしい経営理念を掲げようとも、また、いかに画期的な技術を持っていたとしても、それだけでは事業を続けていくことはできません。そして、一度資金調達に成功したとしても、「会社の土台」が不安定で、お金をきちんと回していく仕組みができていないと、あっけないほど簡単に会社は潰れてしまいます。


弊社の会社設立15周年の特別企画として始めた「新規事業で『売上500万円』を作る方法をサポートする事業」も、新たに「会社の土台」を作っていただくことが主眼です。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響により「会社の土台」が揺らいでいる先も多いのを実感しています。

  • どんなに理不尽なことが起こっても右往左往しない
  • 甘い見通しに頼らず、常に現実を直視する
  • 危険な兆候をできるだけ早く察知して、打つべき手はすべて実行する

これは私が起業するにあたって自ら肝に銘じたことです。


理不尽な状況を嘆いても、現状は変わりません。けれども、自ら主体的に動き出すことで現状は一歩ずつ変えることができます。

売上500万円というのは、国税庁の調査によると、正規社員の平均給与は年間503万円(「令和元年分 民間給与実態統計調査」)だからです。つまり、新規事業で最初に500万円の売上を上げることができたら、社員一人分の平均年収はほぼカバーできる計算になります。

私も起業した頃の初心を忘れず、何かしらのお役に立てるよう知恵を絞っていきます。


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