ミセルチカラの磨き方
胸を打つ「ありがとう」に代わるものを見つける
ワクワクの仕掛人、岩井洋美です。
いきなりの質問ですが、「自社がお客様に与える価値は何か」と明確に言えますか?
「価値創造」ということが広く言われるようになってくると、何か新しい価値を見つけないといけないと思いがちです。
商品やサービスのこんなところが素晴らしいとか、どこにもないとか、こんなことができるとか、機能価値をおてんこ盛りにしようとしてしまいます。
そういう機能価値だけで不十分だから、合わせて感情価値も考えましょうということは常々私もクライアントさんに申し上げています。
例えば、コロナ禍にあっては必須のハンドソープ。
手をきれいにする、汚れを落とす、ウィルスを洗い流すというのが機能価値。そのことによって、手がさっぱりする、フワフワの泡が気持ちいい、ウィルスが流せて安心というのが感情価値です。
先日もクライアントさんが「社員に感情価値を分かってもらうことがとても難しい」とおっしゃっていましたが、感情価値は頭で考えるというより感じるものですから、説明だけで「心が動く」ということにはなりません。だからこそ、難しい…。
そんな話をした数日後、ハッと気づかされることがありました。
昨年の自宅転居に伴って、現在施設で暮らす私の母も自宅近くに移動する予定でたが、ようやく3月に入って実現できました。母は2年半前に脳梗塞で倒れ、右半身に麻痺が残りました。そして、言葉を発することも不自由なままです。
施設を去る日、母はずっと大号泣。
日常生活を支えていただいていたことは母自身が一番よく分かっています。
仕事の手を止めて声をかけにきてくださる方、母と食事のテーブルを共にしていたおばあちゃん、たくさんの方に見送られての出発に胸が熱くなりました。
そして、さらに胸を熱くしたのは、スタッフの方々から母への寄せ書きメッセージです。
50人以上の方がメッセージを寄せてくださっていましたが、みなさんが共通して書かれていたことがあります。それは、母が声に出して伝える「ありがとう」のこと。
「ありがとう」に癒されました。
「ありがとう」に背中を押されていました。
「ありがとう」に励まされていました。
「ありがとう」に勇気をもらっていました。
「ありがとう」で元気になれました。
母がいつも笑顔で声にする「ありがとう」に、たくさんの人が心を動かされていたということです。
これこそが「感情価値」なんじゃないかと思いました。
誰だって「ありがとう」って言われたらうれしいでしょと言ってしまえばそれまでですが、「いつでも誰に対しても同じように言えるか」ということが価値。
とても単純なことですが、思いついたときだけとか、気が向いたときだけのものは「感情価値」にはなりません。
技術、品質、性能、スキルといった機能価値と機能価値があることによってもたらされる感情価値。機能価値と感情価値は2つ揃って言葉にしてこそ意味があります。
自社の商品やサービスを考えた時、この「ありがとう」に代わるものは何でしょうか?
なお、感情価値を理解するには、自分の感情が動くポイントを知ることが早道です。
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では、今日も1日お元気で!
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