ミセルチカラの磨き方
歴史を振り返ると、変わらない本質が見えてくる
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「新聞や雑誌は10年寝かせて読め」
先日オンラインでお話をお伺いした楠木建一橋ビジネススクール教授の講演の中で出てきた言葉です。
今は情報が溢れかえっていますが、現在を生きている我々はどうしても、その時代の雰囲気に巻き込まれるため、「同時代性の罠」に陥ってしまい、正しい判断ができなくなることがあります。
このため、「近い過去を振り返ってみることで、変わらない本質が見えてくる」というお話を豊富な事例を元に分かりやすく解説していただきました。
例えば、コロナ禍で「日本が世界に比べて遅れていることがハッキリした」という報道をよく目にします。けれども、過去の新聞や雑誌を紐解くと、同じように「日本が世界に比べて遅れていることがハッキリした」という記事が出ているという訳です。
メディアであれば
- 新聞や雑誌を読んでもらう
- ページビューを増やす
ことが大切。
このため、読者や消費者を引き付けるために
- より多くの人が興味を持つような記事を書く
- より刺激的なタイトルをつける
傾向にあります。
そして、多くの企業もその動きに乗っかって、「いまDXに取り組まないと、時代に取り残されます」「AIを使えば、業務はもっと効率化できます!」というセールス文句で、我々に「やはりDXをやらないとまずい」「よく分からないけれど、AIだよね」と思わせようとしています。
ここで大事なのが、楠木先生の言葉を借りれば、「受け手側の見識」です。
IT化やシステム導入などは、いまに始まったことではありません。そして、技術の進歩によって、より便利に、より安価で、これらのツールを多くの人が使えるようになったのは事実だとしても、企業の本質は
お客さんを喜ばす
↓
長期的に利益を上げる
ことに変わりがありません。
つまり、DXにせよ、AIにせよ、
お客さんを喜ばす
↓
長期的に利益を上げる
という企業の本質の観点から「いつ、何を、どのように、どうする」と考えるのが本筋です。
残念ながら、ツールを販売する側の興味は突き詰めていくと、「商品(ツール)が売れるのか、売れないのか」という一点にあります。
このため、ツールを使う側が「このツールを使えば、自社は本当に儲かるのか」を自分自身でしっかり考えて、
- やるか、やらないか
- やる場合はどこまでやるのか
- やらない場合の代替案は
を決める必要があります。
楠木先生の著書「逆・タイムマシン経営論」の広告には「歴史を振り返ると、変わらない『本質』が浮かび上がる」とあります。
引越しで古い雑誌などはだいぶ捨ててしまいましたが、まだ若干残っているので、この週末ちょっと読み返していみたいと思います。
なお、弊社では「感情→思考→行動」の流れに沿って過去を振り返り、ご本人の価値判断の基準となる「コアコンセプト(本質的な価値観)を言語化する」ことに取り組んでいます。
前述の広告文を倣って言えば、「自分の歴史を振り返ると、変わらない自分の『本質的価値観』(コアコンセプト)が浮かび上がる」です。
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