ミセルチカラの磨き方
思考力を身につけるために、絶対に欠かせない要素とは?
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
最近読んだ中で面白かった本は「パン屋ではおにぎりを売れ」。
筆者は本や雑誌の編集者で、これまで企画した本の累計発行部数が1,000万部以上に上る人です。変わったタイトルに惹かれて思わず買ってしまったのですが、想像以上に良かったです。
タイトルだけだと何に関する本か分からないかもしれませんが、書かれているのは「思考法」、すなわち、「考える技術」です。
「どうやったら思考法が身につくのか」についての詳細は本を読んでいただくことをお勧めしますが、本の中には、考えること、考えたことを実行することに関して、筆者が面白さや喜びを感じたエピソードが随所に出てきます。
仕事は
- 考えてやる仕事
- 考えないでやる仕事
に分かれます。
どちらがより面白いかといえば、圧倒的に前者の考えてやる仕事です。
しかしながら、考えてやる仕事の場合、成功したらすごく自信になりますが、時には大きく失敗する可能性もあります。
失敗すると誰しも落ち込みますし、上司やお客さんから怒られたりすると、「次からは言われた通りにやろう」と考えないで仕事をする傾向が強くなります。
また、一方で「もっと考えないとダメだ」と受け取って、考える時間ばかりが増えて、考えたことを一向に実行に移さない状況に陥ることもあります。
つまり、考えてやる仕事が面白いと実感できるようになるには、失敗してもあまり落ち込まない(落ち込ませない)仕掛けがどうしても必要です。
今年お亡くなりになった野村元監督が楽天時代の山崎選手に「三振でもいいんじゃないか」とアドバイスしたことで、山崎選手は三振に対する恐れがなくなり、「三振の数も急激に増えた」けれども、「本塁打のペースも若い頃を上回った」そうです。
実は野村さんの言葉には前段があって「理由さえ自分で問い詰められるなら」という条件付き。つまり、「漠然とした三振はいけない」けれども、理由が分かって次につながる三振ならOKという訳です。
さすがに野村D野球と言われるだけあって、考えて取り組む仕事に不可欠なものを野村さんは熟知されていたのだと思います。
「社員には自分で考えて仕事に取り組んでほしい」と期待するのであれば、考えて取り組んだ仕事から生まれる失敗を許容する寛容さが必ずセットになります。
「社員は何も考えていない」と日頃感じておられるなら、会社は「失敗に対して必要以上に責めを負わせていないか」、チェックしてみましょう。
なお、弊社の新しい仕掛けである「考トレ」は、仮説と検証を地道に繰り返すことで、自社にとっての正解にたどり着くプロセスを学べるプログラムです。正解がない問題に対応するにはたまたま正解を見つける能力よりも、試行錯誤を重ねながら正解にたどり着くスキルが求められます。
AIが進歩するスピードが速いのは仮に間違った答えを出しても、誰もAIを叱らないからかもしれません。
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