ミセルチカラの磨き方
資金繰りの問題を単純化してマーケティングへリレーする
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「電子書籍は本をデータ化するだけなので簡単」と思っていましたが、実態はかなり違うようです。
実際に電子書籍に関係されている人によると、パソコンからスマホまでいろいろな機種やブラウザーに対応する必要があるために、単純に本をデータ化するだけでは留まらずリリースするまでに結構手間がかかるそうです。
「デジタル化」は政府の目玉戦略の一つ。けれども、デジタル化やオンライン化を進める際、いろいろと乗り越えるべき課題があるのを感じます。
実際、今回の国勢調査でも、私はインターネットで回答したのですが、あるパソコンでは対応できず、別のパソコンを使わざるを得ませんでした。
このように世の中には、「一見すると簡単そうに見えるけれど、きちんと対応しようとすると簡単にはいかない」ことがあります。
例えば、資金繰りもその一つ。
資金繰りの基本は
前日残高+当日の入金額ー当日の出金額=当日残高
です。
いわば、足し算と引き算なので、資金繰り表を作ろうと思えば小学生でも作れます。
では、何が難しいかと言えば、「当日の入金額が計画通りにならない」こと。
当日の出金額は、請求書等の資料があれば、ある程度正確に把握できます。
一方で、当日の入金額については
- A社からの売上は月末までに入るのか
- B銀行の融資は来週中には実行されるのか
が確実ではないために、当日の入金額が予測しづらいのです。
つまり、資金繰りが難しいのは
- 売上計画の精度
- 融資などの資金調達の不確実性
に起因します。
そして、後者の資金調達に関しては、前者の売上計画次第という側面が強いので、まずは「売上計画をしっかりと立てる」ことが資金繰りの難しさを減らす肝になります。
つまり、「資金繰りが回り続けるには?」という課題は、突き詰めていくと、経費や原材料費等も勘案して必要なお金をお金を確保するために
どの商品をいつ、いくらで、いくつ売るか
に集約されます。
言われてみれば、当たり前かもしれません。
しかしながら、実際には今月の目標として「100万円の商品Cを10個25日までに売り切る」というように
どの商品をいつ、いくらで、いくつ売るか
について、社内全員で周知徹底している会社は少ないように感じています。
「一見簡単に見える課題が難しい」のと逆に、「一見難しそうな課題をできる限り単純化する」ことで、やるべき行動が見えてきます。
必要なお金から逆算して必要な売上計画を立てる。
最初に「仮説:100万円の商品Cを10個25日までに売り切る」を立てないことには何も始まりません。これ自体はそれほど難しくないはずです。
難しいのは、立てた計画通りの実績にならないことです。しかしながら、そこから先は資金繰りの問題からマーケティングの課題になります。
複雑に見える問題は単純な課題に切り分けることから対処しましょう。
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- お金
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