ミセルチカラの磨き方

2020/09/25

リサーチにあまりお金をかけられない場合の対処法

カテゴリー :マーケティング

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
リサーチにあまりお金をかけられない場合の対処法
マーケティングで商品を販売する際、必ず言われることがリサーチです。

そして、リサーチの対象となるのは

  • 商品
  • お客さん
  • 競合

の3つです。

このうち、商品のリサーチが一番難しいように感じます。

自社が作った商品なので、その特徴もそこから得られるベネフィットも会社としてはよく分かっているはずです。しかしながら、会社側がいくら「この機能はすごい」と思っていても、その凄さがお客さんに伝わっていなかったりします。

また、「この商品から得られるベネフィットはお客さんの安心感です」と想定していたとしても、お客さんは安心感よりも「手間が省けるので、自分の時間がより多く持てるのが嬉しい!」ということにベネフィットを感じている場合もあります。

 

このため、会社が自分たちの頭の中だけで考えるのではなく、お客さんの声を聞くことが必要になってきます。

しかしながら、すでに既存のお客さんがたくさんいる会社は別として

  • お客さんの声を聞こうと思ってもそもそもお客さんの数が少ない
  • 新しい商品なので、まだお客さんがいない

というケースもあります。

つまり、「リサーチは大事である」ことを理解し、「お客さんの声を集めることも大切である」ということが頭では分かっていても、「いざやろうとすると、実行できない」場合もあるのです。


大企業であれば、お金をかけてリサーチするということも可能です。しかしながら、中小企業の場合、広告ならまだしもリサーチ自体に大きなお金を投資することはできません。

また、仮に運よくリサーチできたとしても、その結果を踏まえて商品を開発・製造しているうちに消費者の嗜好が変わってしまう恐れもあります。

このため、中小企業の場合は、リサーチしながら商品を販売することが大事になってきます。その際、ポイントとなるのが、自ら問題を作り出して、その解決策を示すということ。

商品のベネフィットを突き詰めていくと、「A→商品→B」として、「この商品を使えばAがBになる(変わる)」ことを分かりやすく伝えることになります。

例えば、「この運動器具を使うとお腹周りの脂肪が1ヵ月で減ります!」と言われると、最近お腹周りの贅肉がちょっと気になっている私は「どのようなものだろうか?」とその広告を思わずクリックしてしまいます(笑)!

特に新しい商品の場合は、新たな問題Aを上手く定義することができれば、リサーチにそれほどお金をかけなくても、新たなお客さんの開拓につながる可能性があります。

すなわち、

新たな問題Aを提起する
 ↓
Aによって起こる悩みの解消Bについて説明する
 ↓
Bを導き出すのが自社の商品であることを示す

という感じです。

実際のやり方としては商品の特徴や機能からBという成果が出るという点については、供給側である会社の方は比較的分かりやすいと思います。そこで、「その特徴を活かすには、どのような問題であるのか(もしくはこれから起こりうるのか)」を逆算して言葉にするという感じでしょうか。

昨今はお悩みが複雑になり、多様化しているので、それを一つひとつ拾っていくのはかなり大変です。特に潜在的なお悩みはお客さん自身も自覚していないだけに質問しても引き出せない場合もあります。

このため、供給側がある程度仮説を立てて、「お客さんはこういう問題に直面している(または今後直面する)に違いない」という想定の下、「自社商品と問題解決を結びつけることで分かりやすいベネフィットを示す」ことが必要です。

したがって、自分の頭で考えて、「どのような仮説を立てることができるか」という力がますます大切になっています。

 

もちろん、仮説はあくまで仮説なので外れることもあります。しかしながら、仮説が外れることは失敗ではなく、市場と対話しながら仮説の精度を高めていくという取り組み姿勢がポイントです。

そして、このやり方であれば、大手企業のように多額のお金をかけて市場のリサーチをしなくても、売れる商品を作り出していける可能性があります。

お金がない場合は自分の頭をフル回転させて対処方法をひねり出しましょう。

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