ミセルチカラの磨き方
9年前から変わらない資金繰り改善の9つのステップ
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
先日過去の書類を整理していると、「資金繰り改善に関する9つのステップ」という資料が出てきました。
その9つのステップとは
1.資産の現金化
2.経費の最適化
3.売上の細分化
4.バーンレート(現金燃焼率)算出
5.C.C.C(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)算出
6.資金調達検討
7.取引条件設定
8.社内目標設定
9.役割分担設定
です。
もう少し内容に触れると、以下のような感じです。
1.資産の現金化
- 内容:現在帳簿に載っている資産を洗い出し、現金化したらいくらになるかを算出する
- 目的:キャッシュベースで会社の実態を明確にする
2.経費の最適化
- 内容:販管費を見直すことで、会社を継続するために必要な経費はいくらになるかを算出する
- 目的:経費のムリ・ムダ・ムラをなくす
3.売上の細分化
- 内容:商品1個当たりの限界利益、およびその回転数(リピート回数)を算出する
- 目的:売値、原価、数量、回転数に分けて収益を考え販売戦略を練る
4.バーンレート算出
- 内容:売上高がゼロの場合、何ヵ月キャッシュが持ちこたえられるかを算出する
- 目的:手元資金の余裕度を頭に入れる
5.C.C.C算出
- 内容:商品の代金支払い(キャッシュ・アウト)してから売掛金を回収(キャッシュ・イン)するまでの日数を計算する
- 目的:運転資金が必要となる期間を把握する
6.資金調達検討
- 内容:資金繰り表を作成し、資金が不足する場合は必要な資金の調達方法を検討する
- 目的:いつ、いくらのお金が必要か、また、いつ、いくらのお金が返せるかを正確に知る
7.取引条件設定
- 内容:計画した資金繰りを実現するために、売上、仕入、各経費等の条件を設定する
- 目的:社外との交渉に向けたたたき台の作成
8.社内目標設定
- 内容:計画した資金繰りを実現するために、各業務フロー毎に社内目標を具体的に設定する
- 目的:業務推進のための目標共有
9.役割分担設定
- 内容:計画した資金繰りを実現するために、各業務フロー毎に誰が、何を、いつ、どこまでにやるかの役割分担を決める
- 目的:業務推進のための業務分掌と責任の明確化
ステップの1~6は言ってみれば、資金繰り表の作成に必要なプロセス。
そして、7~9は、作成した資金繰り表の数字を実現するために必要なステップです。
資料の作成日を見ると9年前の2011年。アフターコロナ、ウイズコロナと言われていますが、昔も今も資金繰り改善の基本の部分は同じです。
特別な融資制度や給付金等がいろいろあり、資金調達に関する選択肢は増えています。しかしながら、基本を疎かにすると、一時しのぎで終わってしまう恐れがあります。
表面的な動きの変化に惑わされずに、資金繰り改善の9つのステップを参考に基本を見直しましょう。
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