ミセルチカラの磨き方
不況の時こそ価値と価格を上げる
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
久しぶりに外でランチを食べた時のこと。
約半分ぐらいお客さんが入っている状況で新たにお客さんが入ってきた時、「ただいま満席なので、しばらくお待ちください」と店員さんから声がかかりました。
私はカウンター席に座っていたのですが、両隣りは1席ずつ空いている状態。簡易的な間仕切りもあるので、隣りの人はまったく気になりません。
4人掛けのテーブル席でも1名しか座っていない所もあり、席数としてはかなり余裕がありました。
けれども、新型コロナウイルス感染を防ぐという観点からは、これぐらいの対応がいわゆる新常態(ニューノーマル)なのかもしれません。
その日に入ったのは初めて行ったお店でしたが、以前はランチ時で混雑しているお店の場合、空いているテーブル席に座ろうとしても、1人だと「こちらにお座りください」と言われて、手狭なカウンター席や他のお客さんとの相席にに案内されることがよくありました。
お店としては割安なランチで儲けるにはお客の回転率を上げるにしかないので、「できるだけたくさんお客さんを詰め込んで早く食べ終えて出ていってもらう」ことに力を入れていました。
私なんかは「まだ空いているんだから、こっちでもいいじゃん」と思うことがしばしば。しかしながら、飲食店側のご事情を勘案すればそうわがままを通すこともできません。
一方、コロナ後の対応。
やむを得ない事情があるからとは言え、一人ひとりは以前よりも余裕を持って座れるようになりました。
そして、私がその日に入ったお店に限って言えば、「仮に今このお店の中に新型コロナウイルスで、陽性のお客さんがいても、濃厚接触にはなりそうもないので、まずは安心」という印象を受けたのです。
そして、それなら「ランチの値段はもう少し上げても良いのでは」と感じました。
その日食べたのはお得なランチセットメニューの一つで、1,000円出してもおつりがくる価格設定。しかしながら、客数が減っている状況では以前と同じ価格設定では売上も利益も落ちているはずです。
店内ではテイクアウト用の商材を宣伝する音楽が流れていましたが、テイクアウトを強化すると言っても、自ずと限界があります。
一方で、リーズナブルな価格で料理を提供する共に一定の安全対策をきちんと行っているのであれば、「コロナ対策協力金」として、新型コロナウイルスが収束するまでの一定期間ランチの価格に100円~200円上乗せするというのもありなのではと感じた次第です。
少なくとも私は
- 対策をしているけれど、若干割高なお店
- 対策はしていないが、若干割安なお店
であれば、間違いなく前者に行きます。
経済活動が停滞すると、どうしても価格を下げる方に考えが行きがちです。
しかしながら、個人や企業が努力している行為の価値を理解する人は必ずいます。そして、その価値をお金に換えることで、新たな価値を生み出す原動力になります。
不況と言われている時期こそ、価値を更に上げて、価格を上げることを検討しましょう。
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