ミセルチカラの磨き方
一度始めた良い施策を長く続ける秘訣とは?
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
一度始めたことがなかなか続かない。
クライアントさんからのご相談の中でよくいただくお悩みの一つです。
「中小企業はスピードが命」ということで、思いつたらすぐ始めるということは美点です。けれども、せっかく始めた良い施策が結果が出ないまま、うやむやな形で終わってしまうのはよくあります。
そこで、続かない理由を人の本能との関係で考えてみたいと思います。
「人の本能=快楽を求める」ということで、「楽」をキーワードにすると、
1.楽しくない
2.楽ちんではない
3.楽に効果が出ない
となります。
1.楽しくない
楽しくないものはやはりなかなか続きません。このため、エンターテイメント性を取り入れるなど「楽しく感じる」工夫が必要です。表彰制度を設けたり、使うツールに凝ったデザインを取り入れるなど、各社ともいろいろと知恵を絞っています。
2.楽ちんではない
面倒なことはどうしても後回しにしがちです。また、時間がかかることも続けるのは難しいです。このため、やり方を見直したり、システムを導入したりしてできる限りあまり手間ひまをかけずに楽に続けていける方法を模索することは絶対に欠かせません。
3.楽に効果が出ない
新たに始めたことが売上高や利益など数字で測れるものは期間毎に、次も続けてやるか、止めるかという判断がつきます。
けれども、社内におけるコミュニケーションを密にするとかお客様の満足度をアップするといった場合、かならずしもその効果を数字では測れません。しかも、コミュニケーションの質やお客様の満足度は今日から始めたら1ヵ月後にはすぐ良くなっているというものではなく、ある程度中長期的に改善するのが普通です。
すると、どうしても、すぐに効果が出ないから続けられないという流れができてしまいます。
このように、楽に効果が出ない場合、我々がいつもお話しているのは、
(1)目的をハッキリさせる
(2)最初は小さく始める
(3)定期的にメンテナンスする
(4)記録に残す
です。
目的があいまいなままでは絶対に続きません。アイデア先行で思いつきでやる場合にも、必ず「何の目的でやるのか?」を言葉で定義しましょう。
また、いきなり全社的に始めるのではなく、一つの部署で試してみるとか、お客様の数を絞ってテストしてみるといったように小さく始めることで、改善点も見つかり、続けるための課題も見えてきます。
そして、1ヵ月毎、3ヵ月毎、6ヵ月毎というように最初から期限を区切って運用の仕方を見直し微調整する作業は長く続けるための絶対条件です。
一方で、仮に続けられなかった場合でもきちんと記録を残すことで、次につなげることも必要です。
以上、いろいろと述べてきましたが、人の本能からすれば、「楽しくて、楽ちんで、楽に効果が出る」ものは自然と続けられます。
このうち、「楽しくて」、「楽ちんで」についてはやり方を工夫すれば、それほど難しくありません。一方で、「楽に効果が出る」という点では難しく本質的な仕事ほど、そうそう楽に効果は出ません。
そして、楽に効果が出ないことを続けることができれば、それは大きな差別化ポイントになります。このため、時には第三者の力を活用しながら、続けていきましょう。
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