ミセルチカラの磨き方
会社の生産性向上は、効率性×非効率性のハイブリッドで実現する
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「生産性を上げる」という言葉を聞くと、どんなことが思い浮かぶでしょうか?
- 今まで人手に頼っていた仕事をシステム化したことで事務処理能力が2倍になった
- 製造過程で5人で取組んでいた作業を業務プロセスを見直したことで、3人で対応できるようになった
というようことは、まさに生産性が上がった事例です。
特に日本では、製造部門はまだしも、事務管理部門の仕事は、あまり生産性を上げてきませんでしたが、ITの発達等によって、この部分も大幅に合理化が進みつつあります。そして、今後人工知能であるAIが普及していく中で、単純作業の省力化はますます進んでいきます。
一方で、人間にしかできない、感じる、考える、想像するといった類の仕事は、単純に数字では表現できません。けれども、これらの仕事はAIでは置き換えられないので、今後益々重要度が増してきます。
感じるには感性を磨いて、アンテナを常に張っておく必要があります。
論理的に考えるには、頭の中を整理し、因果関係を見つけることが求められます。
また、自由に想像するためには、既存の常識や習慣に囚われていては絶対にできません。
この点、クライアント先で、社員の方を交えたグループセッションをやっていると、感性が上手く発揮されず、自分の頭で考えることをやらず、社内の常識にどっぷり浸かってしまっている状況に陥っているのを感じることがあります。これは、各人の能力がフルに発揮されていないので、非常にもったいないことです。
これを防ぐには、人間にしかできないことに効率よく取組んでもらうという意味での生産性が大事になってきます。
こちらの生産性は、機械化を進めたり、業務プロセスを見直して、効率化を進めたり、といった形で実現できる生産性では生み出せません。人に関することなので、人の心理、上司との関係、職場環境、家庭での悩み等、いろいろな要素が複雑に絡み合っています。
常にストレスを抱えている状態では感性は閉じたままです。
上司が何でも指示する上意下達型の組織では、その部下は自分の頭では考えようとしません。
机の上がいつも書類の山で埋もれていては、目の前の仕事に取り組むのが精一杯で、想像力は発揮できません。
これらの状況に対処するには、手をかけ、労力をかけ、かつ、時間をかけるといった、非生産的な段階を経ないと、変革していかないことがほとんどです。
人間にしかできないことに効率よく取組んでもらうために、一見すると非効率的に見えても、取り組んだ方がよいことにはどんなことがあるでしょうか?
時間を取ってぜひ一度考えてみましょう。
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