ミセルチカラの磨き方
大きな決断の裏には高い問題意識と未来志向の悩みあり
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「経営者は悩み続けることが仕事です」
先日お会いしたある経営者がおっしゃっていた言葉です。
既存の事業の利益率が低いことを悩んでおられたその方は、あることがきっかけに、利益率が今までの10倍となる新規事業に思い切って方向転換されました。ただ、その決断された時点では、新規事業が全体の売上高に占める割合は2割程度だったそうです。
つまり、決断された時点で言えば、まだ会社の柱と言えるかどうか分からない段階で新しい事業の方に軸足を移したという訳です。そして、今の時点でその時のことを振り返っておっしゃったのは、「あの時決断していなければ、ウチは倒産していたかもしれない」
これを単なる幸運と考えるのは簡単です。でも、いろいろとお話をお聞きすると、「売上は安定しているが、既存の事業の利益率は低い」という問題意識を常にお持ちだったことが分かりました。
それゆえ、まずはテストケースとして新規事業を始めて、その利益率が既存の事業と比べてどうなのかを検証していました。そして、ある情報が入ってきた時に、「会社にとってはピンチな状況かもしれないが、もしかすると、大きなチャンスかもしれない」と思って、既存事業からの撤退を決断されたのです。
この経営者に限らず、決断の速い人に共通するのは、日頃から問題意識を持って毎日を過ごしていることです。
そして、問題意識を持っている経営者は悩みの方向が未来志向です。
つまり、同じ悩みであっても、
「あの時こうすれば良かった」
「なんでダメなんだろう」
「もし契約が取れなかったらどうしよう」
と悩んでいる時は、失敗した過去や上手くいかない現在に焦点が当たっています。
でも、そこから半歩踏み込んで、
「どうすればもっと良くなるか」
「上手くいかせるには、何をクリアできればよいか」
「あそこと契約するにはどうすればよいか」
と考えることができれば、その視点は未来に向いています。
過去は悔やんでも変えられません。また、現在抱えている課題をぼやいても克服できません。
より良い未来に向けて大いに悩む。
もし、あなたが「特に悩みはない」と日頃感じておられるのなら、大きなチャンスを見落としているかもしれません。
★大いに悩むためには、自分の価値判断の基準を知ることが力になります。詳しくは「こちら」をご覧ください。
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