ミセルチカラの磨き方
マーケティングの基本に忠実でも成果につながらない2つの要因
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
やりたいこと、できること、ニーズのあること。この3つの輪が重なるところでビジネスを行うと、成功に近づく。
マーケティングを学ぶと、必ず教えてもらうことの一つです。パッションがあり、リソースがあり、マーケットがある。確かにその三つが重なると、上手くいく気がします。
私もマーケティングについて学んだ講座では、初期の段階で、
- 自分のやりたいことは何ですか?
- 自分のできることは何ですか?
を棚卸しして、その二つに共通する中で、
- お客様のニーズが実際にあるのは何ですか?
ということを見つける課題に取り組みました。
私の場合、事業としてやったのが、資金繰り対策、業務改善、社内体制の構築です。
これらはいずれも、サラリーマン時代に自ら経験し、実践した経緯があります(リソース)。また、勤めていた先が資金繰りで苦労したり、業務改善を実行して喜んでもらったり、社内体制を構築する過程でワクワクしたり、と熱意もあります(パッション)。そして、中小企業においては、資金繰りや業務改善、社内体制の構築で孤軍奮闘されている社長も少なくありません(マーケット)。
つまり、マーケティングの基本に忠実な分野です。また、実際に一定の売上を上げることもできました。けれども、やっているうちに、途中で「なんだか、これ違うかも?」と感じ始めることが多かったのです。
要因の一つは、パッションやリソースは自分のことであるのに対し、マーケットは自分以外の第三者に関するものであることからくる問題です。
つまり、視点や視座が違うものであることを同じ土俵の上で考えて決めるために、構造的にどうしても難しい部分があります。このため、「あまりやりたくない」けれど、「儲かりそうだから」という理由で取り組んだり、「お客さんがやってほしい」と言うから、「苦手だけれど、勉強してやってみる」ということが起こったります。
もちろん、自分の殻を破るためには、やりたくないけれどやる、できないけれど、挑戦するということも時には必要です。しかし、このケースの場合、自分の中で「最後まで絶対にやり切る」という強い意思意がない限り、長くは続いていかないのです。
そして、マーケティングの基本に忠実でも上手くいかない要因の二つ目は、パッションやリソースが深層価値観のコアコンセプトに沿って生まれたものかどうかで結果が違うということです。
後から分かったのですが、私の場合、サラリーマン時代はコアコンセプトの裏でした。つまり、本来は力を発揮できない状況であったにも関わらず、ある時はまじめに、ある時は打算的に取組んだ結果、感じていたパッションであり、得られたリソースでした。
そして、自分のコアコンセプトに裏に沿って出てきたパッションやリソースをベースに、マーケットのある仕事に取組んでも、ある程度まではそれまでの蓄積でなんとかなっても、大きな壁が出てきた時に、そこで停滞してしまうのは、ある意味必然だったのです。
マーケティングの基本が間違っている訳ではありません。けれども、その基本を使う際に、自分の中での掘り下げ具合が浅いと、結局のところ、基本通りにやっているのに成果につながらない状況に陥ります。
そこで、弊社では
深層価値観であるコアコンセプトを掘り下げて発掘する
↓
コアコンセプトに沿った形でのパッション、リソースを再定義し、その二つが重なる分野で、どのような価値が生まれるのかを見つける
↓
見つかった価値がどんな人の、どんなニーズに合致するのかを検討する
というプロセスを取っています。
つまり、最終的に、パッション、リソース、マーケットが重なる分野で仕事をするという点では同じですが、その前にひと手間、ふた手間かけています。その結果、やりたいことで、できること、かつ、ニーズのあるところで自分の力を思う存分発揮できるようになります。
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